21.
私、待たないよ。ついていく気もない。君は泣いてほしいの?毎晩膝を抱えて、明くる朝に目を腫らして、みんなの前では笑って、そんな私になってほしいの?そんなの嫌。私はどこでも行くよ。夢があるもの。君と同じように追いかける。出会う前から温めてきたんだから。君を失っても、私は夢を選びたい。
22.
神様へ。世界が終わる前に連絡をください。早過ぎず、遅過ぎずがいいですね。準備には少しばかし時間が要りますし、あまりに待たせると心が揺らいでしまうでしょう。瞬間を最上級の笑顔で迎えます。それともう一つ。みんな一緒にお願いします。もちろんあなた、神様もですよ。では、確かに伝えました。
23.
ベッドの上の僕。「よく眠れた?」って君が尋ねる。「体は何とない?」って君は心配をする。「よく眠れたよ。何ともないよ。大丈夫」って僕は答える。本当のことは口にしない。君を庇っているわけでも、僕を守っているわけでもない。本当のことは何をしてくれるの?君に、僕に、世界に。君はどう思う?
24.
傷つけてもいいの。好きだから、この痛みが愛おしくなる。だってそうでしょ?嫌いだったら、痛くも痒くもない。会えなくて、悲しくも寂しくもない。たとえ傷つけられても、愛おしく思うことは絶対にない。それから、とびっきりの幸せを感じることもね。君は君のままでいて。好きよ。とても、君が好き。
25.
僕は君を忘れないだろうか。君は僕を忘れないだろうか。どんなに離れても思い出せるだろうか。いつまでも覚えていられるだろうか。言葉を、形を、心を、想いを、すべてを残せられるだろうか。僕には自信がないんだ。この景色に君はいない。嫌だ。雪に消えないで。風に流されないで。光に埋もれないで。
26.
ヒーローじゃないけど、俺を選んでくれないか。世界は救えないけど、君を守ってみせるよ。空は飛べないけど、全速力で駆けつける。テレパシーは使えないけど、毎晩愛を囁く。強がりは得意なんだ。少しはかっこよく見えるだろ。君が隣にいれば怖いもん知らずさ。君に誓う。何があっても君から離れない。
27.
その台詞を私に向けてくれればよかったのに。名前は口に出さなかったけど、遠くを見つめる瞳に私は映っていない。分かるの。私はあなたが好きだから。顔が見たくて、声が聞きたくて、あなたが他の誰を想っていても。報われないのは同じみたいね。時々すごく悲しそう。どう?傷を舐め合ってみませんか?
28.
こっちを向いて。目を逸らさないで。少しの間でいい。僕の話を聞いてくれないか。これが最後だ。僕は怖かった。君がずっと怖かった。触れたら壊してしまいそうだった。きれいな瞳が歪む先にいたくなかった。僕から君を避けた。君を嫌いなわけがない。好きで、好きで仕方なくて、離れることに決めたよ。
29.
最初から最後まで君しかいらない。君が分かるまで、耳に、口に、中に、何度も流し込む。逃げたきゃ勝手に逃げればいいさ。地の果てまで追い詰めてやる。もし忘れたなら、思い出させる。言っただろ。俺は君だけが欲しい。それ以上に何か?いいぜ。君が俺を求めるなら、全部やるよ。この手に落ちてきな。
30.
君に謝らなきゃいけない。出会ってごめん。好きになって、もっとごめん。色々と迷惑をかけたね。そんな顔をさせたかったわけじゃないけど、僕がさせてしまった。それに、さらにごめん。君を好きになったことは、まったく後悔してないんだ。僕は君の幸せを願っている。バイバイ、君は僕のいない明日へ。
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